パターンオーダー、イージーオーダー、フルオーダー、ビスポーク、それぞれの違いは?
パターンオーダー
洋服のパターン(型紙)を、あらかじめ作っておいて、サイズ展開をし、そこから補正を入れて調整するオーダー。
メリット
最初から美しいシルエットのパターンを、細部を体に合わせながらバランスを取るため、美しいシルエットになりやすい
パターンの製作コストがかからないため、フルオーダーに比べて安価
デメリット
極端に難しい体型をしている場合、完璧に体に合わせることはできない
もともとあるパターンを必要以上に動かすと、バランスを崩し美しくない場合がある
パターンとして用意していない服は製作できない
パターンオーダーにも色々ある
パターンオーダーとはパターンが起こされているだけで、パターンオーダーでも縫う工房や人が変わると着心地やクオリティが変わります。
パターンオーダーであっても価格がピンキリなのはこのためです。
パターンオーダーは美しいパターンを使用することで美しい服に体を合わせることが前提ですが、
そもそものパターンが美しくない場合や、自分に合わないパターンの場合は美しくなりません。
フィッターとコミュニケーションをとって、じっくり話し合って自分に合ったお店やパターンを見つけることが大切です。
イージーオーダー
イージーオーダーは、実際にはパターンオーダーと同義といって過言ではありません。
あらかじめ起こしたパターンを使用します。
1寸法
マシン
パターン縦方向
パーソナルオーダー、
フルオーダー
フルオーダーは、究極は一人の人間が採寸し、パターンを起こし、カットし、仮縫いし、縫うオーダー、丸縫いといい、もともとはこれこそがオーダーメイドでした。
しかしこの方法では時間とコストがかかり、一ヶ月で2着がやっと。現在この方法を行っているオーダー職人は数えるほど。
そのためイタリアのサルトでも分業が進んでおり、パターンと縫製を別の人間が手がけることもあります。
しかし果たしてそれがフルオーダーかとどうかといえば、曖昧といえます
パターンオーダーとの違いは、都度パターンを起こすかどうか、という概念といえますが、
パターンを起こして、パターンオーダーと同じ工房で縫うことをフルオーダーといえるのか?などテーラーの解釈がそれぞれです。
メリット
屈折した体型もカバーできる、自在な補正
作り手が作ろうと思えば、どのようなデザインもできる
デメリット
体に合わせるため、体型の欠点が出てしまう可能性がある
作り手の感性の差が如実にあわられる
コミュニケーション次第で、完成品にしっくりくるかどうかは打ち合わせ次第
時間がかかる
コストが高い
ビスポーク
ビスポークは、よくフルオーダーのように思われがちですが、本来の意味は、Be Spoke。
つまりコミュニケーションを取りながら、二人三脚で服を作るといった意味合いからきており、フルオーダーに限らず、イージーオーダー、パターンオーダーであってもビスポークの定義に当てはまる。
日本ではビスポーク=フルオーダーのように捉えられる節があります。