番手とスーパーの違いとは?
番手とスーパーは、同じものとよく間違えられます。
意外と紛らわしいため、ウェブはもちろん、雑誌や書籍ですら誤っていることがあるくらいです。
スーパーは、スーパー100、スーパー110、スーパー120のように数字で表し、10ずつ変化します。
スーパーは、スーパー100、スーパー110、スーパー120のように数字で表し、10ずつ変化します。
番手は、48番手、52番手、56番手、60番手、72番手、80番手、120番手といった番手があり、
非常に紛らわしいのが、120番手という糸があることだと思います。
120番手をスーパー120と同じように錯覚してしまうわけです。
番手というのは、糸の太さ細さを表しています。
スーパーは違います、何かというと、簡単にいえば原料の繊維の太さ細さなのです。
少し噛み砕いてカレーで考えたなら、
カレー自体の質が番手なら、
カレーに入っている肉の質がスーパー、といえるかもしれません。
スーパーは原料のときに決まっていて、
糸にしたら番手になるのです。
ですから、スーパー120の繊維長の原毛を使って、80番手の細さの糸に仕上げました、ということが一般的です。
ということは、あまりスーパー表記だけに惑わされてはいけないということになります。
さらにいえば、
スーパー120と表記されていても、全てがスーパー120でなくともスーパー120と表記できるのだそうです。
こうなってくると、もはやスーパー表記では品質がわかりません。
同じスーパー120なのに、随分と価格が違うのは、原毛の差をはじめ、いろいろな理由があります。
高価であることが全てではありませんが、
良い原毛を使った服は、ある部分が決定的に違います。
それは、シワの復元力が違います。
特に柔らかいイタリア生地で作られたスーツやジャケットを着ると、その差は如実です。
良いスーツは着るとシワになったとしても、
少しスチームをあてるくらいでも、スッとシワが回復します。
ちなみに、
スーパー表記はスーツなどに使われる羊毛だけです。
コットンや麻はスーパー表記しません。
番手表記は羊毛だけでなく、
コットンや麻でも表記します。
ただ、ウールはメートル法なのに、麻がポンドヤード法を使っているなど、表記方法がとても厄介なのですが。