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スーツへのリメイク

2016年10月15日 結婚式タキシード・タイムズ <新郎ルールブック> | タキシード⇒スーツ リメイク

スーツへのリメイク
「良かったです、お陰様で!」
お式を終えられ、あまり感情を表現なさらないK様は、そうおっしゃられました。
ネイビーのフロックコートを制作し、そしてお式を終えられて、
本日はスーツへのリメイクのご依頼でサロンに。

そして、シャツも気に入って下さり、
シャツ、そしてジャケットも追加のオーダーをご検討ということで、
併せてその打ち合わせを。

オーダーでタキシードやフロックコートを制作させていただきますと、
そのパターンを生かしながら、スーツやジャケットを制作することができます。
(もちろん体型が変化した場合はさらに調整しますが)

オーダータキシードが人生初のオーダーで、
これをきっかけにオーダーの世界にハマる、という方も少なくありません。
お式の衣装という、晴れ舞台のオーダーをお任せいただき、
そしてそのタキシードやフロックコートをリメイクさせていただく。

こうしてその一着は末永くお召しいただき、
さらに、またスーツやジャケットなどをご依頼いただく。
テーラーとして、これほど嬉しいことはありません。

タキシードをスーツにリメイクするのは、何%?

2016年9月3日 結婚式タキシード・タイムズ <新郎ルールブック> | タキシード⇒スーツ リメイク

スーツへのリメイク タキシード

結婚式で着用したタキシードやフロックコートを、後日スーツにリメイクすることも可能です。
タキシードもフロックコートも、どちらもリメイク前提で制作も可能ですが、それぞれ違いがあるのですが、
タキシード、フロックコート、それぞれのリメイク率はどのようなものか、少し追ってみました。

オーダータキシード ショールカラー

タキシードからスーツのリメイク

タキシードからスーツのリメイク希望は、実はおよそ10%未満です。
理由は4つあります。

・今後もタキシードは着用できる
・リメイク費用がやや高額
・少し妥協しなければならない点がある
・最近相談が増え、行った経緯があり、あまり大々的にも公表していなかった

タキシードをリメイク

まず、タキシードというのは、新郎のみが着る服というわけではなく、
ハリウッド俳優がアカデミー賞受賞式で着用することもあれば、
バーテンダーが着用することもあります。
もちろん結婚式に参加するという立ち位置で、タキシードを着用することも可能です。

タキシードを着用する場面は、大きく分けて2つあります。

1:タキシード着用必須のドレスコードがある場合
2:タキシードを着用して、気持ちを表現する場合

タキシードのカフリンクス

結婚式の主役以外でタキシードを着用する場面

1:タキシード着用必須のドレスコードがある場合

1は、パーティの招待状に、ドレスコード(洋服についての制約)が書かれている場合で、
<タキシードでお越しください>と記されている場合を指します。
また、<ブラックタイ>と書かれていた場合も、黒いタイをしてきて、ではなく、
ブラックタイ=タキシード・スタイルで参加する必要がある、となります。

特にこの場合は、どこかに装飾を入れたり、タイで遊ぶようなスタイルではなく、
純然たるタキシード・スタイルである必要があり、
当然のようにタキシード・スタイルを各国の自宅のクローゼットに揃えている方もいます。

そのようなこともあり、ボットーネでは、
ショールカラーのタキシードを、後日スーツにリメイク、とはあまり謳っていませんでした。
ただ、物理的には前面を再制作する、というような工法で、修理リメイクができなくはないため、
現在は10%未満となっています。

新郎 手結びボウタイ
結婚式の主役以外でタキシードを着用する場面

2:タキシードを着用して、気持ちを表現する場合

2は、つまり着用必須ではないけれど、スーツでも良いけど、
タキシードでさらにお祝いの気持ちを表現しよう、という時に着用するので、
こうでなくては、というルールよりも、気持ちやファッションという観点からのタキシード着用です。

ただし、基本的には夕暮れ以降に着用するのがタキシード。
18時(冬季など日暮れの早い季節は17時目安)以降に着用するという定義があります。
とはいえ気持ちを表現するのが目的なので、13時から着用して、夜に差し掛かるパーティであれば、
着用しても良いという考え方もあります。

このように、タキシードは結婚式の主役以外であっても今後も着用することもできる、
という点から、一着持っておこうか、という方もおり、
リメイク率が低いことも考えられます。

現代の日本でタキシードを着用する文化は広がりつつあり、結婚式やパーティでもタキシードを着用している紳士を見かけます。
もちろん海外のパーティなどに参加する可能性がある方、海外のクライアントがいる企業の方は、リメイク前提ではなく、1着所持しておいて損はないと思います。

リメイク費用がやや高額

こちらは、フロックコートからスーツにリメイクする方法よりも高額、という意味ではあるのですが、
新たな生地も必要になるため、10万円~12万円くらいのタキシードの想定で、おおよそ2万円程度がリメイクコストとなります。

フロックコートをスーツにリメイクする場合は、5,000円から、ボタンなどにこだわったとしても1万円はかからないことからリメイク率は高いと考えられます。

・後日も使用でき、2万円程度の追加予算を組むのならば、リメイクせずに持っておこうか。
・そもそも当日の挙式のために作るのだから
・海外挙式で2回以上使用するから、そもそれもレンタルよりは購入が良い

このような場合、
リメイクせずともレンタル・タキシードよりもメリットがある、というご意見は多くあります。

妥協しなければならない点

パンツのライン(側章)が入りません。
そこにはこだわらない、という方もいらっしゃると思います。

結婚式タキシード スーツにリメイク
フロックコートからスーツへのリメイク

フロックコートからスーツへのリメイクについては、60%近くなっています。
こちらは意外にも100%にならないのがリメイク率で、理由は3つあります。

1:名残り惜しく、やはりそのままにしておこうと思った
2:次回着用日がないため、挙式後まだリメイク依頼をしていない
3:そもそも当日着用しようと思い、オーダーしたため、リメイクしようと思っていなかった

1:名残り惜しく、やはりそのままにしておこうと思った

1は、後々お写真を見ていても、いろいろと思い出すもので、
洋服もそういう記念や思い出にもなるため、
そのまま保管しておこう、と心境の変化からリメイクしないという選択に至る方がいらっしゃいます。
そもそもドレスなどもオーダーした場合には所持しておくわけですから、
この考え方も素敵だなと思います。

2:次回着用日がないため、挙式後まだリメイク依頼をしていない

2:結婚式が終わりますと、お引越し、家具探しと落ち着くまでに時間がかかるケースもあります。
スーツへのリメイクには期限を設けていませんので、
まだリメイク依頼をしていない、という方がいらっしゃるため、100%にはならないという事情もあります。

3:そもそも当日着用しようと思い、オーダーしたため、リメイクしようと思っていなかった

3は、とにかく当日の結婚式で着用する1着を、オーダーで、という前提でのご依頼なので、
タキシードもそうですが、フロックコートであってもそのまま残しておく、という方もいらっしゃいます。

また、稀ではありますが、
友人・弟に壌土した(その後結婚式を挙げる予定があり、体型がそれほど違わなかった)という
少数意見もお伺いします。

フロックコートは、日本でも明治時代には正装として、持っていなければ紳士と呼べない、などと揶揄された時代がありました。
ですが、現代においては今後の結婚式の列席で使用する、という文化はありません。
ある意味で非常に主役感が出るため、列席のシーンで着用すると、主役と雰囲気が重なってしまう傾向も。
そういった意味では、フロックコートをオーダーする場合は、スーツへのリメイク前提という方が多くなると思います。

いずれにしても大切な衣装、
例えばちょうどこんなスーツが欲しかった、という逆算から、
リメイクして今後も着用する、という発想も、コストパフォーマンスが高いと思いますし、

当日自信を持って過ごせるための1着、
今後ではなくとにかく挙式重視で、とリメイクしない選択も良いと思います。

こうしたい、こんな状況です、などまずはメールにてコンシェルジュにご相談くださいね。

挙式のタキシードをスーツにリメイクする3つの方法

2016年8月28日 結婚式タキシード・タイムズ <新郎ルールブック> | タキシード⇒スーツ リメイク

オーダータキシード ショールカラー
タキシードのリメイクとは、具体的にどのようなことなのでしょうか?

結婚式で着用したタキシード、
後日スーツにリメイクする、というサービスですが、
当店でも以前からご依頼いただくことが少なくありません。

今後もタキシードを持っておこう、という方ももちろんいらっしゃいますが、
やはり数回着用してクローゼットに寝かせても・・というお考えもあるかと思います。
ところで、タキシード・リメイクと一口に言っても、実は色々な方法があるのです。

ここでは、当サロンでも実際に行ったことがある手法を中心にご紹介いたします。

タキシードをリメイク バージョン1

スーツへのリメイク タキシード

まずは、実は古くからある修理方法で、
前身頃交換(まえみごろこうかん)という方法で、
その名の通りで、前の身頃だけ、そっくり作り替えてしまい、
使えるパーツ(袖と背)は残して交換修理してしまう、という方法です。

タキシード・リメイク(前身頃交換)のメリット

7Q6A9097

前身頃交換によるタキシード・リメイクなら、例えばポケットにタキシードのシルクの玉縁を付けておき、
後日はシンプルなフラップ・ポケットや、斜めのスランテッド・ポケットに変更もできます。
また衿は、拝絹シルク付きから、通常素材のノッチドラペルへの変更もできます。

タキシードからスーツ リメイク可能
衿の幅や、フロントカット、着丈なども色々と変更した形でリメイクできます。
ただ、実際にこの方法は裏技に近いため、あまりご提案しません。
なぜかはデメリットでお話しします。

タキシード・リメイク(前身頃交換)のデメリット

まず、職人側のモノづくりの観点からすると、
一度完成している服をバラして再縫製するのですが、袖や背など大掛かりに分解するため、その際に傷が残る可能性がある、という意見も。

タキシードの生地

次に、生地は当然毎期入れ替わりますので、制作時点でリメイク用の生地を確保しておく必要はあるのですが、
タキシードの生地の色が日光で退色したり、クリーニングによる状態の変化があった場合、どうしても残しておいた生地との色の差が出るリスクがあります。
(そのため、リメイクご希望の方は、挙式後⇒リメイクのタイミングをお早めに)

タキシードの帯

最後にパンツについてはリメイクはできないため、
タキシードのパンツには側章という、1本のラインが入るのですが、
これを取り外したり、また帯なしを帯付きへの変更、など、
パンツの仕様変更ができません。

タキシード・リメイク(前身頃交換)のまとめ

このリメイク方法の場合は、後日を考慮して、挙式当日はある程度タキシード風の服を着よう、

修理リメイク前提で制作して、
今後も生かせるようにしよう、と考えるのならば良いのではないかと思います。

先ほど述べたように、実際このリメイク手法は当店ではあまりご提案しないのですが、
この方法を知っていらっしゃるお客様から「できますか?」とリクエストを受けて、
行ったことや、どうしてもリメイクを希望、という場合には選択肢としてご説明・ご提案することもあります。

リメイク時は、前側だけでなく、裏地も再度裁ち直す必要があり、
当店ではあまり推奨しない方法ではありますが、物理的に作成も可能です。

全てがパーフェクトでなくとも、とにかくタキシードに近いデザインのものは着たい!
でも絶対にスーツにリメイクしたい!
そのような方に向いていると思います。

タキシードのリメイク バージョン2

後日リメイクして衿を取り外せるタキシード

こちらは、非常に斬新な新手法です。
ピークドラペルのタキシードに限っての方法なのですが、
まず、衿にシルクを貼っておき、後日挙式後にそれを外す、という仕様です。
さらにタキシードのパンツの側章は、現在では外す前提で制作することも可能ではあります。

これならば、本来の衿にシルクの付いたタキシードを、
後日完璧なまでにスーツにできるような気がします。

タキシードのリメイク(拝絹着脱式)のメリット

タキシードのリメイク

タキシードといえば、やはり衿のシルクが特徴です。
蝋燭の光で暮らしていた時代に、顔を良く見せようとこのシルクが採用されたという説もありますが、
スーツとの明らかな違いともいえます。
このシルクを貼っておき、後日外してしまう、
なかなか合理的な方法です。
この細かな技は、日本ならではなのではないでしょうか。
(そもそもリメイクしようという発想自体が日本独自なのかもしれませんが)

タキシードをスーツにリメイク
こちらが衿を返したところ。
ピークドラペルの拝絹の裏に、ノッチドラペルが隠れています。

さらにタキシードは1つボタンですが、
後日はボタンホールとボタンを追加して2つボタンに変更でき、
タキシードのくるみボタンは、スーツなどに使用する水牛やナットのボタンに変更できます。

タキシードのリメイク(拝絹着脱式)のデメリット

挙式タキシード リメイク

残念ながらこの方法では、フロントポケットにシルクを貼ってしまうと、
ここはさすがに後日外すことができません。
ですから、ここは同素材の玉縁となります。
またフラップがないのがタキシードですが、ここはフラップを付けておき、
挙式当日はフラップを仕舞い、両玉縁のポケットのようにして着用する形になります。

また前出の前身頃交換と同様、ヒップのベントは後で開けることができないため、
やはり最初にタキシードではあるけれど、サイドベンツにしておく、というような点はあります。

また、この方法で衿を貼ると、
実はピークドラペルの先端が、やや開きます。
気にならない程度かもしれませんが、
一度サンプルをご覧いただいたお客様からこの角度が気になる、というご指摘をいただきました。

先ほどの写真をもう一度見てみます。

タキシードのリメイク
本来のタキシードがこちら

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これはノッチドラペルの上からピークドラペルの拝絹を貼っていることで、
構造上この角度が開き気味になっててしまい、
本来のタキシードにほとんど似てはいるものの、やはり若干の違いがあります。

タキシードのリメイク(拝絹着脱式)のまとめ

この方法は以前から実施できないか、と私たちでも試行錯誤していた時代があります。
ご要望も少なくありませんでした。
しかし、どうしても本来のタキシードを横に並べたときに、
妥協しなければならない点があるため、
あまりご提案はしない風潮となりましたが、当店でも物理的に制作は可能です。
制作できる職人が限られているため、通常よりも大幅にご納期がかかることはご了承ください。

今後もこの手法を実現させる職人は数少ないのが現状は変わらないと思いますが、
タキシードの雰囲気を味わって、
今後スーツとして着用できるメリットを最大限に享受する、という点でオススメの手法です。

ある程度ピークドラペルのタキシードの雰囲気の服を着たい!
でも絶対に後日は(ノッチドラペルの)スーツにしたい!
という方に向いていると思います。

タキシードのリメイク バージョン3

挙式タキシード スーツにリメイク

こちらは厳密にいえば、新郎の着るタキシードというイメージではありますが、フロックコートです。
そもそも実際にはフロックコートを着用する文化もまだまだ根強いため、
フロックコートを、後のスーツの想定をしてパターンを組んでおき、後日スーツにする、という方法です。
この方法は前身頃交換と同じく、古くからある手法で、割とポピュラーな手法かと思います。

タキシードのリメイク(コートスタイル)のメリット

新郎タキシード

着丈、フロントカット、ボタン、ボタンの数などを変更でき、スーツにリメイクします。
3つの方法のなかでは、一番リメイクコストが安価な点があり、
全体をバラす、という大掛かりな修正はないので、リメイク後の仕上がりが綺麗なのは良い点といえます。
スーツやジャケットもボタンがアクセントとなり、そうした点が変化するだけでも随分と雰囲気が変わり、
手軽に色々とアレンジできるのがフロックコート・リメイクです。

タキシードのリメイク(コートスタイル)のデメリット

3

まず、衿など大枠のデザインの変更ができません。
こちらは拝絹の貼ってある国際ルール上の厳密なタキシードではなく、長い、短いはあるにせよ、定義でいえばフロックコートですから、
コートの長さ、フロントカット、ボタンなどを変更してスーツにリメイクできる仕様です。
また業者、店舗によってはこの長い丈の衣装を、ロングタキシードと呼んでいる場合もあるのですが、ロングタキシードというのは日本独自解釈で、おそらくはフロックコートの変形なのではないか、と推測できます。
フロックコートなどが変形して現在のスーツになっているわけですが、
デザイン性やファッション性にとことんこだわるとなると、どうしてもスーツのような雰囲気が拭えないのではないでしょうか。

タキシードのリメイク(コートスタイル)のまとめ

フロックコートをリメイクするのは、結婚式当日の衣装の雰囲気を、スーツとして残せるので、
他のリメイク方法と同様、スーツとして活躍するお得感があります。
丈は年々短いトレンドとなってきましたので、そうしてトレンドや、コーディネートで変化をつけて、フロックコートとしてもスーツとしても、良い仕立ての服を手に入れておくのは一つではないでしょうか。

挙式らしい服装をしたい!
後日はスーツにしたい!
そのような方に向いていると思います。

リメイクするかしないか

スーツケア

このようにリメイクという視点で解説いたしましたが、
洋服は調整しながらより良くしていく側面や、孫に継承する、といった文化があります。
一度きりではもったいない、という方には、やはりタキシード→スーツへのリメイクはメリットがあるのではないでしょうか?

ネイビーピーク タキシード

反面、結婚式の主役、一生に一回の晴れ舞台ですから、
その日のための一着を誂える、という考えも素敵だと思います。
良い靴もそうですが、仕立ての良いタキシードはクローゼットに持っていると、着る場面がやってくる、というのが私の持論です。
ですから、タキシードであれば、思い出のタキシードということもありますからリメイクせず、今後も夕暮れのパーティやディナーに、着用してみてはいかがでしょう?